コンピュータ

NetBSD/amd64 on CloudCore VPS (3) 終了編

事実関係は以下の通り。

  • 2013年3月15日に再起動を伴うサーバのメンテナンス。一週間前に予告。内容は「仮想環境の再起動に時間がかかってしまう不具合」の解消とのこと。
  • メンテナンス後に再起動に失敗。以前使用したISOイメージも起動せず。
  • 起動しない症状と同じものを発見。 https://bugs.launchpad.net/qemu/+bug/897771
  • 問い合わせたところ、このバグを含むバージョンの qemu-kvm であるとの回答。qemu-kvm-1.1.1 以降では修正されている (http://tima-sls.imag.fr/viewgit/general/?a=commitdiff&p=QEmu&h=cdde6ffc27517bdf069734fbc5693ce2b14edc75) が、導入したホストOSの基本パッケージを使用するため、対応の検討はしないとのこと。

まあ、こちらは動作保証外のことをやってるし、個別にバグ修正を行わないというのもわからなくはないんであきらめるわけですが、「試用して動くことを確認して契約したら違う環境になってしまった」というのは結構困った話なのではないかな。

普通に提供されている環境で使う分には、サポートの返事も早いので悪くはないかと思います。念のため。

これが1年契約の初日とかであればもう少し頑張る可能性もあったのですが、もう3/4は使ったので更新なしで終了かなといったところ。次を探さないと。

build.sh ベンチ

NetBSD 6.0 リリース記念企画(嘘)

build.sh tools は済の状態から build.sh -j ${NCPU} -u -x distribution したときの build.sh started ~ ended までの時間計測大会。
(実際には -T, -O, -X -U あたりも指定してますが略)

Thecus N0503
CPU: Intel Atom N270 1.60GHz (NCPU=2)
Memory: 1GB
Disk: SSD1個でRAIDなし (80GB)
OS: NetBSD 6.0 i386
Time: 11:31:59

Thecus N2800
CPU: Intel Atom D2700 2.13GHz (NCPU=4)
Memory: 2GB
Disk: HDD2個でRAID1 (2TB)
OS: NetBSD 6.0 amd64
Time: 03:05:07
(-j 1 だと 07:13:29)

CloudCore VPS
CPU: AMD Phenom 9550 と表示されるけど KVM 上なので意味なし (NCPU=1)
Memory: 2GB
Disk: virtio上のld (100GB)
OS: NetBSD 6.0 amd64 (+x86_errata無効パッチ)
Time: 03:35:42

Thecus N0503

旧機種のN0503も入手しました。「3.5インチのディスクが3台」または「2.5インチのディスクが5台」も内蔵できます。

これも、CPUがAtomとのことなので普通のPCかと思いきや、VGA出力がない。

PCIスロット(Expressではない)が1つあるので、そこにビデオカードを挿して(あとはUSBキーボード等を繋いで)やると、普通のPCになるようです。手元になぜか未開封(1996年モノ)のMatrox Mystique (PCI) があったので、開封して挿してみたところ動きました。

N0503のマニュアル類に、PCIスロットについての説明がほとんどないですが、背面のフタ(ネジ4本)を外し、その中の外周のネジ8本を外し、前面フタを開けた中の黒いネジ4本(2.5インチ用のケージは外さないと見えない)を外せば、中身が背面から引き抜けます。

N2800と比べた場合、前述の通りディスクが多く積めて良い面もあるものの、旧機種なのでCPUが旧型だったりメモリや内蔵フラッシュが小さいです。CPUはAtom N270なので、64bit非対応。メモリ1GBでフラッシュは128MB。測ってないですが、省電力仕様ではあるかもしれません。

OSを入れ替えたりする用途にはオススメしませんが、一応やればできるということで。

Thecus N2800

Thecus N2800を購入しますた。

CPUはIntel Atom D2700でメモリ2GB。HDDは付いてませんが2台まで内蔵可能。LAN端子も2つあるので、家庭用のファイルサーバ兼ルータみたいな使い方がメインでしょうか。

最初から1GBのストレージにLinuxベースのNASのソフトウェアが入っていて、電源とネットワークだけ繋いだ後、他のPCからウェブブラウザで設定するようになっています。

が、それ以外はまったく普通のPCなので、ディスプレイ(アナログ)やらUSBキーボード・マウスやらUSB光学ディスクドライブやらを繋いで他のOSを動かすことも可能です。起動時にF2だったかを押せばよくあるBIOSの設定画面になります。

せっかくのNASのソフトウェアがもったいないですし、PCとしての性能は微妙ですので、Windows動かすとかそういう用途にはお勧めはしませんが。

というわけで(?)、お約束のNetBSDのdmesgなど。

NetBSD/amd64 on CloudCore VPS (2)

【追記 2013-03-19】以下は書いた当時の情報であり、2013年3月現在、ここに書いたような方法(x86_errata()の無効化)を用いてもCloudCore VPSでNetBSDは動作しません。

前のエントリを書いた後すぐに、ISOイメージからのbootができるようになりました。
(ただしbetaと書かれています。)

イメージアップロードに関する情報は、VPSのコントロールパネルのOSインストールの項にあります。秘密鍵ファイルのダウンロードもそこにあります。build.shで普通にiso-imageを作成し、NetBSDのsftpで以下のようにアップロードして起動できました。

$ sftp -i 秘密鍵ファイル名 -P 接続先ポート 接続先ユーザ@接続先ホスト
sftp> put ISOファイル名 /iso

併せてインストール時にvirtioのオン・オフが選べるようになり、NetBSDをvirtioオンでインストールした場合、ディスクやネットワークがvirtio経由のld, vioifになります。

アクセスの速さは…あまり変わりませんでした。

NetBSD/amd64 on CloudCore VPS

【追記 2013-03-19】以下は書いた当時の情報であり、2013年3月現在、ここに書いたような方法(x86_errata()の無効化)を用いてもCloudCore VPSでNetBSDは動作しません。

KDDI Web Communications の CloudCore VPS、最安とまではいかないがそこそこ安いのと(トップにある945円/月は1年契約のときの値段ですが)、「提供予定」に普段使っているNetBSDが入っていたので様子を見ていたところ、

CentOS 5.8/CentOS 6.2/Fedora 16/Scientific Linux 6.2/Ubuntu 12.04 提供開始のお知らせ

なお、かねてよりOSインストール機能の一環にて提供予定としておりました、
「NetBSD」につきましてご報告させていただきます。

お客様からのご要望も高く、ご期待に添えるべく技術検証を重ねてまいりましたが、
サービスとして提供できるレベルに至らず、提供を見合わせることとなりました。
ご期待を寄せていただいていたお客様方へは深くお詫び申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。

とまあ、残念なお知らせが載っていたので、雲野コアさんに愛を伝えるべくどういう問題かを把握すべく試用してみました。

Back Street Net(神戸さんのサイト)のさくらVPSの例(とてもわかりやすくて助かります)を参考に if_wm.c にパッチをあてて、イメージを作成。
(VNCコンソールなのでinstallbootのオプション,console=com0,speed=115200は削りました。)

イメージの書き込みは、他のサポートされているOSのインストーラを途中で止めて、ネットワークの設定をしてイメージを転送してddでディスクに書き込むだけなので、特にトリッキーなテクニックを使う必要もなく比較的簡単です。私はFreeBSDのインストーラを使いました。(今後ISOイメージからの起動ができるようになるそうなので、もっと簡単になりそうです。)

すると、…起動に失敗します。

理由は、多分以下のスレッドのものと同じですが、
Current-Users archive: Boot fail as kvm guest
要は、sys/arch/x86/x86/errata.cのx86_errata()でCPUがAMDと判定されるとMSRへのアクセスがありますが、KVM上では通らないという事のようです。今のところ、AMDのCPU以外では何もしないようになっているので、さくらVPS(IntelのCPUに見える)等では問題ないということでしょう。

「KVM上の場合は何もしない」というコードをどう書くのが正しいかわからないので、x86_errata()が何もしないようにソースを直接書き換えて、再度コンパイルしてイメージを作り、さらにACPIとSMPをdisable(起動メニューの4番)したところ起動しました

一応、インストールした後負荷をかけてみたりしましたが、動いているようです。ただ、「サービスとして提供できるレベルに至らず」という文面が気になるところです。

契約して使うかどうかは迷っています。

何処をどう直すのがスジかという話ですが、KVMとかハイパバイザの類の上でどうせCPU依存の特殊なことはできないのであれば、それらがCPUの種類を隠蔽してくれるのがいい気がしますが、どうでしょうか。

binutilsが正しく作れないことがある件

NetBSDでmingw-w64を作っていて、クロスのgccもbinutilsも出来上がったのに、それでコンパイルしたバイナリをWindowsに持っていって実行しようとすると“not a valid WIN32 application”(日本語版だと「有効なWIN32アプリケーションではありません」)などと言われる。

結論から書くと、binutilsのldのldscriptsが正しく作れていなかった。

configureでSHELLとして何故か/bin/shではなく/bin/kshが選ばれるが、このシェルだとgenscripts.sh(から呼ばれているscripttempl/pep.scなど)がエラーになる。

エラーなので止まってくれれば良いのだが、実際にはそのまま進んで、make installすると途中で打ち切られた(実質中身のない)ldscriptsがインストールされてしまう。

出来上がったgcc+binutilsを使ってコンパイルしたときに、一見すると正しいPE32(+) executableに見えるモノが出来てしまうので、なかなか原因がわからなかった。しかし、以前にも、違うパターンとはいえ同じ部分でハマったことがあったのだった。http://est.ceres.ne.jp/2008/07/02/post_241/…すぐに気がつくべきだった。

回避方法としては、binutilsのconfigureを実行する際、CONFIG_SHELL=/bin/sh …/configure …とでもすれば良い。多分。

configure: error: libmpfr not found or uses a different ABI.

クロスコンパイラを用意していた時の話。

いまどきの gcc は、gmp, mpfr, mpc といったライブラリが必要で、一緒に作る場合は gcc のソースディレクトリの中に展開して、バージョン番号のない形にリネームしておく、とかいう話はどこにでも書いてあるけれど、mpc のコンパイル前の configure でコケる。

configure: error: libmpfr not found or uses a different ABI.

gccのconfigureの際、gcc のソースがあるのが ${SRCDIR}、コンパイルするのが ${BUILDDIR}、とすると、

$ cd ${BUILDDIR}
$ ${SRCDIR}/configure --prefixとかtargetとか指定したいオプション… 
   --with-mpfr-include=${SRCDIR}/mpfr/src 
   --with-mpfr-lib=${BUILDDIR}/mpfr/src/.libs

…とすれば回避はできる。(gcc-4.6.2で確認)

こんな指定をさせる仕様ではないと思うのだが。

時々フリーズする Intel RAID / Windows 7

仕事用に購入した HP Z400 Workstation (Windows 7 x64) は概ね快適ですが、時々アプリケーションが固まる(しばらく経つと復帰する)ので,イベントビューアを見たところ,System に”The device, DeviceIdeiaStor0, did not respond within the timeout period.”という Error あり。

7 ではなく Vista としか書いてませんが,以下のものに近いと判断。

Windows Vista* とインテル® RAID で起こりうる問題
http://www.intel.com/jp/support/chipsets/imsm/sb/cs-025783.htm

「インテル® ラピッド・ストレージ・テクノロジー」の最新版を入れて経過観察中…。

SH-03C 購入

6年以上使ったmova端末の電池が1日もたなくなってしまったので,docomoショップに行ったところ,もう同じ型の電池がないとのこと。

ガラケーにするかスマートフォンにするか悩んだ末,SH-03Cを購入。
http://www.nttdocomo.co.jp/product/foma/smart_phone/sh03c/

概ね良い感じではあるが,いくつか問題が。

WiFiの設定をしてみたが接続できない。SSIDをAbcd(本当は違うけど)と入力したが,実際にはABCDだったので,設定を作り直したところ何故か ABCD が二つになってしまった。
消したら両方消えたので,その後作り直したら治った。

spモード(iモードメールの代わり)を使うために,専用アプリが必要で,専用アプリを入れるためにGoogleアカウントが必要。しかし,Googleアカウントを新規作成しても既存のアカウントでログインしても,サーバと安定した接続ができないというエラーで止まる。WiFiでも3Gでも駄目。

ググったら似たような報告はあったが,これといった解決法はなく,そんなエラーが出たり出なかったりとのこと。確かにしばらく放置したら解決した。

それで試しにメールを送ってみたが,受け取れない。これは単に,spモードのメール取得や設定がWiFi接続だとできないだけだった。(2011年2月上旬からできるようになる予定らしい?)

前途多難だが,通話とメールとtwitterその他よく使うものは動いたのでとりあえずは良しとする。